衆議院選挙。9月28日臨時国会召集日冒頭解散10月22日投開票の公算が大きくなっています。国内外を見ると北朝鮮問題や天皇陛下退位など政治的空白が好ましくない時期もありますが、与党自民党に有利な解散時期であることは間違いありません。北朝鮮問題についても、米国は軍事オプションの行使を排除しておらず長引くことが予想されるため、敢えて「この時期に」という判断が働いていると思われます。安倍首相は、NY訪問後の22日以降最終判断されるとのことですが、解散となれば憲法改正の可能性も含めて日本の将来を左右する重要な選挙になることは間違いないでしょう。
是々非々で自民党の全てを否定するわけではありませんが、この時期の解散の「大義」には疑問が残ります。はたして日本のためになる解散なのか。所謂新党や政界再編成を待ってからの解散の方が有権者の方々に対してより多くの選択肢を与えることができるのではないか。一強だからこそ党利ではなく日本の利益を最優先に判断すべきでしょう。確かに内閣総理大臣はいつでも解散権を行使できるようなルールとなっていますが、ルールには趣旨があります。解散においては、政治的なコストをかけてでも国民になんらかの信を問う、ということが趣旨でしょう。今問うべきその信とは?憲法改正はいまだ正式に国会における議論の遡上に上っていません。森友加計問題の信を問うのでしょうか。それならば臨時国会の議論を経てからでしょう。それとも自民党政権そのものの継続性?そうであるならば有権者に多くの選択肢を与えることができるように新党成立まで待つべきでしょう。いずれにしてもルールには合致していても、その趣旨に合致しているかは疑問が残ります。
日本には強い野党も必要です。情けないともいわれる民進党ですが、選択肢となるべく頑張ります。